2009 東大数学文系・東大過去問データベース
1.座標平面において原点を中心とする半径2 の円をC1とし, 点(1, 0 )を中心とする半径1 の円をC2とする。また, 点( a, b)を中心とする半径t の円C3が, C1に内接し
かつC2に外接すると仮定する。ただし, b は正の実数とする。
(1) a, b をt を用いて表せ。また, t がとり得る値の範囲を求めよ。
(2) t が(1)で求めた範囲を動くとき, b の最大値を求めよ。
2.自然数m≧2 に対し, m-1個の二項係数 mC1 , mC2 , …, mCm-1を考え, これらすべての最大公約数をdmとする。すなわちdmはこれらすべてを割り切る最大の自然数である。
(1) mが素数ならば, dm =mであることを示せ。
(2) すべての自然数k に対し, km - kがdmで割り切れることを, k に関する数学的帰納法によって示せ。
3.スイッチを1 回押すごとに, 赤, 青, 黄, 白のいずれかの色の玉が1 個, 等確率で出てくる機械がある。2 つの箱L とR を用意する。次の3 種類の操作を考える。
(A) 1 回スイッチを押し, 出てきた玉をL に入れる。
(B) 1 回スイッチを押し, 出てきた玉をR に入れる。
(C) 1 回スイッチを押し, 出てきた玉と同じ色の玉が, L になければその玉をL に入れ, L にあればその玉をR に入れる。
(1) L とR は空であるとする。操作(A)を5 回行い, さらに操作(B)を5 回行う。このときL にもR にも4 色すべての玉が入っている確率P1を求めよ。
(2) L とR は空であるとする。操作(C)を5 回行う。このときL に4 色すべての玉が入っている確率P2を求めよ。
(3) L とR は空であるとする。操作(C)を10 回行う。このときL にもR にも4 色すべての玉が入っている確率をP3とする。
P3/P1を求めよ。